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『わろてんか』、つかみは…

秋雨が続く今日この頃。

朝ドラ『わろてんか』は、2週目を終えた時点。
今の感想を一言でいうと、

微妙。

『べっぴんさん』を反省材料にして『あさが来た』の成功事例を
なぞろうという思惑が透けて見える、というのがまず最初に抱いた印象だ。

笑いの【極端に】少なかった『べっぴんさん』での失敗を踏まえたうえで、
打って変わって明朗イメージを前面に出していくつもりなのはいい。
吉本の創業物語を描くと決めた時点で制作者は
「笑い」を軸にするつもりであるはず。
しかしそれなら、脚本家やキャストを決めるときにも
それなりの吟味がなされてしかるべきだったのではないだろうか。
人を笑わせるのは、人を泣かせるよりも何倍も難しい。
それゆえに、人選を間違えると喜劇どころか大悲劇になってしまう。
正直、笑えるかどうかという基準だけで比較すると、
今のところ、前作の『ひよっこ』の方がよほど笑える。
『わろてんか』からは、「笑わせよう」という力みが強く感じられる。
それが痛々しさにつながってしまっているのではないか。

次に、『あさが来た』を意識してると感じられるのは、以下の
部分である。
ヒロイン藤岡てんのモチーフとなっている吉本せいは兵庫県生まれだし、
薬屋の娘でもない(wikipediaや個人ブログ等を調べてみた限りだが)のに、
京都の大店の令嬢ということになっている←『あさが来た』の白岡あさも、
京都の老舗大店の娘だった。
子役の頃に将来の夫と出会っていて、しかもその夫は子役ではなく
松坂桃李が演じている←『あさが来た』も、子役の鈴木梨央のときに
いいなずけの新次郎に出会っており、新次郎は初めから玉木宏
が演じている。
また、どちらの子役も大河ドラマ(『八重の桜』『おんな城主直虎』)で
人気を得ているという共通点もある。

玉木宏のときは流れとして自然だったけれども、『わろてんか』は設定からして
松坂桃李が演じるのは無理があった。
てん役も風太役もキース役もリリコ役も子役なのに、藤吉だけが松坂桃李。
どう考えても不自然だ。
藤吉が何歳の設定なのかは不明だが、
実際、風太役の濱田岳と松坂桃李、さらにキース役の大野拓朗は
そろって1988年生まれの同い年なのだ。
(ちなみにリリコ役広瀬アリスは1994年生まれ)
『あさが来た』の玉木宏が大当たりだったのに倣ったのだろうけど、
これはなぁ…。
さらに突っ込むなら、キースは子どものころと変わりすぎだろ、いくらなんでも。
まえだまえだ弟と大野拓朗とじゃどう見ても別人だ。共通点ゼロだ。
別にヒロインと相手役を子どものころから知り合わせなきゃいけないって
決まりがあるわけじゃないだろうに…。

比較的好きな俳優さんも出ていたりするのに、
なにか、うまくかみ合っていない。
今のところ、『わろてんか』についてはそういう感じである。


by porcupine2013 | 2017-10-14 15:29 | テレビ徒然

善く隠れる者は善く生きるbyオウィディウス「悲しみの歌」


by porcupine2013